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大文字その3

昨日、京都五山送り火大文字を見に行った。夕立があったのか京都にしては涼しい夕べだった。三回目なので、毎年、天候の加減か少しずつ燃え方が違うのが分かってきた。去年は煙が多かったが、今年は、くっきりとしてとてもきれいな「大」の字だった。でも写真に撮ったのを見ると、その美しさが出ない。やっぱり実物を覚えておきたいとおもう。

仙台七夕祭りと会津の旅

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 宮城県仙台市は、杜(もり)の都。樹々の緑が濃くて美しく、湿気が少なくて暑さがしのぎやすい。ちょうど七夕祭りで、くす玉に長い吹き流しをつけたような巨大な七夕飾りが所せましとぶら下がっている。色とりどりの紙のジャングルの中を歩いているような気がする。
 翌日は、JR東北本線で南下し、槻木(つきのき)駅で阿武隈(あぶくま)鉄道に乗り換え。これは阿武隈川に沿って走り、福島まで行く私鉄。このあたりの電車は扉の開閉を乗客が自分でやらなくてはならないのが珍しい。
 丸森駅で途中下車して阿武隈川の遊覧船に乗る。真夏とは思えない涼しい風に吹かれながら深緑の渓谷を眺めていたら、なんと渇水で船底が川底にかすってしまいエンジン不調のため川の真ん中で立ち往生。救助船を待って、こちらの船がロープで結ばれて引き返し、船を乗り換えてやり直す羽目になった。阿武隈川は「暴れ川」で、水かさが増すときは、川端の数メートル上の国道を越すほどになることもあるそうだ。
 三日めは、福島県郡山(こおりやま)市からJR磐越西線(ばんえつさいせん)で喜多方(きたかた)市へ。ここは、立派な蔵屋敷がたくさん残っている。昔、火災が多かったため蔵を住居にしたそうだ。壁の厚さが、なんと30センチとか。醤油味だけの「たまりせんべい」とラーメンが名物。
 四日めは、福島県会津若松(あいづわかまつ)市。幕末の片方の主役、会津藩の城下町。至るところに歴史を感じさせる落ち着いた雰囲気の街だ。鶴ヶ城、家老の武家屋敷などが再建され、道路も、直進できないようにして敵の来襲をしにくくさせるため鍵形になっている十字路があちこちに見られる。
 飯森山(いいもりやま)のふもとの滝沢本陣は、戊辰戦争時の大本営があった場所で、白虎隊が、土方歳三ら新撰組に護衛されて出陣した所だそうだ。当時の戦いの弾痕や刀傷跡がたくさん残っている。
 最後は福島空港で桃ジャムを買った。深い緑の葉の木々や山々と、爽やかな風と、何種類ものセミの声が印象的な旅だった。
(ちなみに、今日、北京五輪で北島選手が100m平泳ぎで二連覇達成したそうだ。)

京都駅

いつも新幹線で素通りしているJR京都駅に行った。吹き抜けのある大きな駅。有名な大階段も見た。目の前にロウソクを模しているらしい京都タワーがそびえている。この暑さの中、平日なのに駅前には外国の観光客もたくさんいて、さすが日本を代表する観光都市、京都だった。

夏の甲子園

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 兵庫県西宮市の甲子園球場に夏の全国高校野球の開会式を見にいった。今年は、北京オリンピックのため例年より早いらしい。今年は第90回記念大会で、そのイベントが先にあるというので、早めに出て7時半過ぎに着いた。
 球場の周りには、プラカードを持つ白い帽子をかぶった女子高生たち、出番を待つ各地のユニフォーム姿の高校生たち、おっかけの?カメラ片手の茶髪の女の子たち、名札を下げた関係者たちなどいろいろ。席に座ると、緑の芝生に黒っぽい土、頭上には薄雲がかかった水色の空がひろがり、向こうに六甲の山並みがかすんでいる。セミの声が聞こえ、暑いけれど時おり風がそよぐ。ドームでなく自然が感じられるのがいい。観客は、それこそ老若男女だが、プロ野球よりはのんびりしていると思う。どんどん席が埋まっていく。隣の団体は、人文字の練習をしていた。
 開会式は型どおりだが、やはり沖縄から北海道までの高校生がそろうのは壮観だった。応援団もバスや飛行機ではるばる来るのだろう。選手宣誓も無事終わった。その後の第一試合は、「山口県の下関工」対「北-北海道の駒大岩見沢」。始球式のボールがヘリコプターから落とされるのだが少し外れたところに落ちたのがご愛嬌。双方の応援団の必死の声、飲み物売りの声、選手を紹介するアナウンスの声、バットに球が当たるカーンという音、どよめく観客の声。テレビのうるさい解説がないのがいい。
 気がついたら、どんどん日が高くなってセミは聞こえなくなっていた。駒大岩見沢が8対6で勝ったが、勝っても負けても満足、という感じだった。勝者の校歌が流れ校旗が掲揚されたが、すぐに降ろされた。試合が終わると、双方の応援団がぞろぞろとひきあげ、次の試合の応援団がぞろぞろとその後を埋めていく。球場の外には、タオル、ペナント、Tシャツなど「高校野球グッズ」をどっさり売っていた。高校野球は、単なる試合だけでなく、いろいろ含まれた一大イベントだ。阪神電車の駅に向かって歩いていくと、この暑さの中、その後の試合を見に、どんどん観客がやってくるのに驚いた。

ふわふわ

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5年前の夏のオーストラリアみやげの羊毛があった。ヒツジから刈ったばかりの片手一握りの灰色で薄汚れてべとついたしろもので触る気にもならず、ずっとビニール袋に入れたまま部屋の隅に置いてあった。引っ越しの荷物整理のときに捨てようかとおもったが記念の物なので捨てきれず、思いついて洗剤で洗ってみたら、なんと真っ白でふわふわになった。この変身ぶりには驚いた。これなら、毛糸になるのも納得。

水出し紅茶

コーヒーより紅茶、それもアールグレイのミルクティーが好きで、一年中熱い紅茶を飲んでいる。ところが最近、フレーバー・ティーを水出しにして一晩おき、アイス・ティーにするやり方を知った。朝、飲むときりっとさわやかで目が覚める。この夏は、これで暑さをのりきろう。

Ulpia Victrix

「第三十軍団、Ulpia Victrix」というのは、最近、気に入っているキプリングの「Puck of Pook's Hill」に出てくるローマ帝国の百人隊長が属していた軍団だが、イギリスの子ども向け(?)歴史小説家サトクリフの「Silver Branch」(銀の枝)を読み返していたら、それが出てきたのでびっくりした。史実として残っている唯一の軍団なのかもしれないが、サトクリフがパックに捧げる意味もあったのではないかと思う。

夕日

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新しい家でいちばん気に入っているのは、夕日が見えること。この時期は、夕方になっても西の空にまぶしく照りつけるお日さまだが、だんだん落ちていって、最後は、陰になって黒っぽい山の端に少しずつ沈んでいくのがよく分かる。すっと沈んで姿が見えなくなった瞬間は、まだ残光が残っていて、なんともいえない余韻が残る。今日は6時43分だった。星の王子さまのように、ちょっと椅子を動かせば何度でも入り日が見られるというわけにはいかないが。

Puck of Pook's Hill

1906年にキプリングが子ども向けに書いた作品。DanとUnaの兄妹が、イングランド南部の'Pook's Hill'、すなわち「パックの丘」で「夏の夜の夢」の劇をやっていると、Puck本人を呼び出してしまう。彼は、二人の子どもにその付近にまつわる歴史上の人物を呼び出して当時の話を聞かせてくれるが、まわりの田園風景に、その話がうまく織り合わさっている。その中の一人、ローマ帝国の第三十軍団の百人隊長が'the Wall'、すなわち「ハドリアヌスの防壁」に赴く話は、その後の作家、サトクリフに影響を与えたと思われる。

メリー・ウィドウ

オペレッタ「メリー・ウィドウ」の本番直前の「バックステージツアー」に参加した。ライトに照らされ舞台装置もそろった舞台の上に立って四階席まである客席を眺めると、オペラ歌手の気分。舞台は少し前方に傾斜していて立ちにくいし、背景も平面の板に描かれていて作り物なのに、上演された舞台を見ると華やかな夢の世界だ。
ちなみに、映画の題名など原題そのままを安易にカタカナにするのはどうかと思うが、この場合「Merry Widow」を「陽気な未亡人」と訳しては、軽く華やかな内容に合わないし夢の世界には入りにくいだろう。