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"Dawn"

夜明け前の暗く静かな世界が徐々に目覚めていく。
耳をすますと色々な音が聞こえてくる。
カエルが飛び込む水音、鳥の鳴き声、焚き火がパチパチいう音、
オールのきしみ・・・。
急に、あたり一面が鮮やかに輝く。朝日が昇った。

じっくり眺めると、耳にも目にも楽しい絵本だ。

ちなみに、作者は
"The Fool of the World and the Flying Ship"も
描いているが雰囲気が全く違う。


・"Dawn" by Uri Shulevitz, 1974

・"The Fool of the World and the Flying Ship" Retold by Arthur Ransome, Pictures by Uri Shulevits, 1968

金柑の甘煮

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金柑の甘煮のお裾分けが到来した。
柑橘類は何でも好きだが、これは美味しくて形も可愛い。

尾張徳川家の雛祭り

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恒例の名古屋市徳川美術館の雛祭り展に行った。

まずは、冬牡丹が綺麗だった。

江戸時代、天保7年(1836年)に尾張徳川家に嫁した近衛家の養女、福君(さちぎみ)の豪華な婚礼調度品「菊折枝蒔絵調度」。
精巧なミニチュアの雛道具も含め全てに徳川と近衛両家の家紋が入っていて、豪華絢爛には違いないが食傷気味になった。

能舞台に、狂言「唐人相撲」の装束一式が展示されていた。

見終わった後は、山本屋の味噌煮込みうどん。名古屋の味だった。

ピーターラビットのおかあさんの仕事

ウサギのピーターの家の軒先には看板がかかっていて、「ジョーゼフィン・バニー、営業許可取得済、お茶とタバコ」と書かれている。

ピーターのおかあさん(ジョーゼフィン)は、夫が農夫のマグレガーさんに捕まってパイにされてしまったので、ウサギの毛で編んだミトンや「muffatees」や、ハーブやウサギタバコ(ラベンダー)を売って生計をたて、四匹の子ウサギを育てているのだ。

作者もバザーで買ったことがあるという「muffatees」とは、当時の女性が愛用した筒型の防寒用腕カバーらしい。ウサギの毛で編んだものは、さぞ柔らかくて暖かかったことだろう。


THE TALE OF BENJAMIN BUNNY by Beatrix Potter
THE TALE OF PETER RABBIT by Beatrix Potter

厳冬の奈良に一泊その2

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奈良県明日香村、キトラ古墳壁画保存管理施設(「四神の館」内)で、「玄武」と、人間の体を持つ十二支のうち子、丑、亥像が描かれた「北壁」を見学した。

キトラ古墳は、7世紀末から8世紀に造られたといわれる。1983年の玄武をはじめとして、その後、次々と四神や十二支像や天文図など極彩色の壁画が発見された。それらは、石壁に塗られた漆喰の上に描かれていたが、2004年に保存のため剥ぎ取り繋ぎ合わせて修復されることになった。そして、10年以上の歳月をかけ修復が完了し、順に公開されている。

「玄武」とは、2007年の修復当初に公開されて以来の「御対面」だった。石室の中にあった方が良いには違いないが、10年経ってみると保存のための剥ぎ取りは仕方がなかったのかと思われてきた。

厳冬の奈良に一泊その1

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三重県北部の亀山市にあるJR関西線の関(せき)は、東海道五十三次の「関宿」だった。
伊勢街道に分岐する「東の追分」の大鳥居から、「西の追分」まで昔ながらの家並みが残る街道が続いていた。

夜は、奈良市、東大寺と興福寺のライトアップを見学した。修理中の窓から大仏のお顔を拝した。

観梅2017

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神戸市の岡本公園の梅。
白滝枝垂、八重寒紅、白加賀、玉牡丹、道知辺(みちしるべ)その他、梅の木はそれぞれ個性的。

"little blue and little yellow"

色紙を手でちぎったような形が並んでいる。
小さな青い丸は「little blue」という男の子。
彼の一番の友だちは「little yellow」。男の子か女の子かは分からない。
ある日、二人がhugしたら「green」になってしまった。
それぞれのパパとママに分かってもらえなくて、さあ大変・・・
目も鼻もないのにちゃんと表情が分かる。
とてもお洒落な絵本だ。

"little blue and little yellow" by Leo Lioni,1959

Bill Davisの話

Bill Davisは、英国近衛兵軍楽隊のシンバル奏者の姿をした人形。
ある日、ご主人の少女Maryが、おばさまの招待を受けて出かけるときに、いつも傍にいるのにおいていかれてしまう。
Billは涙にくれるが猛然と走り出して追いかけ、終着地Doverで見事Maryをお迎えする。

おばさまから来た手紙の達筆さに比べ、Maryの返事には綴りや大文字小文字の間違いがあるが、一生懸命さが伝わってくる。
旅の荷物を何度も詰めなおす場面も身につまされる。
絵だけで話の筋が分かる本だ。

"Clever Bill" by William Nickolson,1926

virginal

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16世紀末の英国、スコットランドのメアリーと後のエリザベス一世の覇権争いの時代、バビントン家の奥方メアリーは「virginal」で、当時の新しい歌「Greensleeves」を弾く。・・・

その「virginal」の実物を見たいと思っていたら、浜松市楽器博物館に「ヴァージナル」が展示されていた。ピアノより昔に流行した小型の鍵盤楽器で、チェンバロ(英語ではharpsichord)の一種だという。
長年の疑問がひとつ解決した。

"A Traveller in Time" by Alison Uttley,1939