人間には辛い暑さだが、そのおかげで梅干が出来上がった。
メロン、桃、西瓜、葡萄、マンゴー、どれも美味しい。
昔に比べどんどん甘くなっている。
甘さと美味しさは同義語ではないはずだが・・・とは思う。
でも、「果物」といえば珍重された昔と違い、たっぷり砂糖を使った和菓子洋菓子に対抗しなくてはならないのだから作る方々も大変だ。
祇園祭の山鉾巡行、前祭(さきまつり)を四条河原町で見た。
長刀鉾(なぎなたほこ)を先頭に23基の山鉾がやってきた。
辻回しが見所の一つ。
蟷螂山(とうろうやま)のカマキリが元気よく動いていた。
最後の船鉾(ふねほこ)が通ると、パトカーが通り、信号の向きが戻され、あっという間に車が往来する普通の道路に戻った。
午後に四条通を行くと、役目を終えた鉾が、早くも飾りを外され屋根と木組みだけになっていた。
京都迎賓館のガイドツアーに行った。
以下は説明と栞を参考にした覚え書き。
2005年に開館した。
鉄筋コンクリート建てだが、内装は伝統的な和風建築の技が生かされている。
・正面扉…樹齢七百年の欅の一枚板。
・聚楽(じゅらく)の間…ロビーに当たる。祇園祭にちなんで屏風のしつらえ。
・夕映(ゆうばえ)の間…会議、晩餐会の待合に使われる。
可動式の壁面は、日本画の下絵を元にした織物。裏に小部屋ができる。
・藤の間…最も大きな部屋。
晩餐会や歓迎式典会場に使われる。壁面は織物。
・桐(きり)の間…和食を提供。舞や琴の演奏も。
釘隠(くぎかくし)や襖(ふすま)の唐紙や座椅子の背などに京都迎賓館の紋章「五三の桐」(明治時代から日本国政府の紋章)。
・庭園…廊橋(ろうきょう)の屋形船のような屋根の隅にコオロギ、鈴虫などの彫り物。
和船。
クリスティの「Murder is Announced」に、登場人物の一人が、玉葱を炒めてオムレツ用のフライパンを駄目にしたと、フライパンの持ち主をかんかんに怒らせる場面があった。
オムレツ用のフライパンは、使用後に水洗いせず油をしみ込ませた紙で拭いていたのに、玉葱を炒めた後は水洗いしなくてはならないからだそうだ。
確かに、鉄のフライパンは、油をなじませるため使い始めに空焼きなど面倒な作業が必要だ。その後も手入れ良く使い込んだものは、鉄の表面に油の皮膜ができるので、焼きあがりが素晴らしいという。
今回、フライパンを修理に出している間に使うため、新しく鉄のフライパンを購入した。ただし、鉄の表面に加工してあるものなので手入れも簡単だ。
"Murder is Announced" by Agatha Christie
ナルニア国創世記、少年ディゴリーは、へっぽこ魔術師の伯父の企みで別世界に送られ、魔女を目覚めさせてしまう。
魔女が、その世界を破滅させたことばは「Deplorable Word」となっていた。「deplorable」は「嘆かわしい、悲しむべき」といった意味で、直接「滅亡」や「破壊」の意味ではないが、じわじわと恐ろしくなってくる深みがあることばだ。
"The Magician's Nephew" by C.S. Lewis