記事一覧

「barmaid」になる「mermaid」

舞台はイングランド南東部サセックスのヒナギク野原。
旅人マーティン・ピピンが、6人の少女にお話をする。

フェアリーになりたい少年と人間になりたいフェアリーの話、
フェアリーも認めるなわとび名手の話、
食べても食べても太らない子豚の話、
掃除をさせられる海賊の話、
綺麗好きな7人姉妹に育てられた小さな煙突掃除夫の話、
居酒屋に勤める人魚の話など、登場人物もさまざま。

"Martin Pippin in the Daisy-Field" by Eleanor Farjeon

こぶしの花

こぶしの花が出てくる確か志賀直哉の随筆があった。車窓から早春の山並みを眺めていたら、こぶしの花が鮮やかに咲いていた、という内容だ。
それを読んでまだ見ぬ「こぶしの花」に憧れた。ところが何年もたってから実物を見たときは、まずがっかりした。白くて清楚で、桜や梅くらいの小ぶりな花を勝手に想像していたのだ。
綺麗に咲いているこぶしの花を見ると今でも、そのがっかり感を思い出してしまう。こぶしに罪はないのだが・・・。

やまのべのみち

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奈良市から桜井市に至る古代の道「山辺(やまのべ)の道」の途中を歩いた。なだらかな山並みを背景に、田畑の間をあぜ道が通り家々が散らばるのどかな景色が見渡せる。梅の花もかなり開いていた。
あちこちに古墳があるのが、さすが古代の都、奈良盆地だ。

天理市の石上(いそのかみ)神社は、紀元前の創建ともいわれ、古事記に登場する歴史ある神社。神の鶏といわれる鶏たちが、丸々と肥りつやつやの羽で元気良く鳴いていた。

お水取り

奈良市東大寺二月堂の「お水取り」の「お松明(たいまつ)」を見に行った。

これは、2月中旬から3月中旬の一ヶ月間にわたって行われる修二会(しゅにえ)の一部で、春を告げる行事として知られている。何と8世紀から1200年以上、一度も途切れず続いているそうだ。

大松明の炎が命あるもののように舞い、夜空に大量の火の粉が撒き散らされ、きらきらと地上に降ってきた。

炎をあげる青竹の大松明を木造の回廊で振り回すのは、厳しい修行の一環で、元々は神聖な宗教行事だが、宗教心の薄れた現代では、その幻想的な眺めをカメラが追い、終わると拍手が起きていた。

糸の玉

「からだだけで、しっぽがない。でも、ネコにあげると
しっぽだけで、からだがなくなるもの、なあに?」
というなぞなぞがあった。

(I'm all Body and no Tail, But give me to your Cat,
I'm no Body and all Tail.)

答えは「糸の玉」
(a Ball of String)。

ネコがじゃれると糸玉がほどけて糸になってしまう。なるほど。


"Martin Pippin in the Daisy-Field" (Fourth Interlude)
by Eleanor Farjeon

五人囃子

雛祭りの日に、五人囃子を聴いた。
向かって右から、シテ方の謡(うたい)、囃子方(はやしかた)の笛、小鼓(こつづみ)、大鼓(おおつづみ)、太鼓(たいこ)と並ぶ。

同じ皮を張った楽器でも、小鼓は、紐をゆるくかけ、皮も息で湿らせるのに対し、大鼓は、備長炭の火でカンカンに乾かし、紐もきっちり締め上げて金属的な鋭い音色にする。

能楽師それぞれに流派があり、笛は、森田流、藤田流、一噌流(いっそうりゅう)と、三流派に分かれている。各々、息の入れ方で音色が変わるのだそうだ。その違いを伝えようとしても、言葉でも指使いなどの画像でも表せない。伝統の継承は難しいものだ。

ディスク型オルゴール

ディスク型オルゴールは、食器棚ほどの大きさの木箱の中で、金属の円盤を回して反響させるもので、19世紀にドイツで最初に作られた。蓄音機に負けて広まらなかったが、今も細々と作り続けられている。その音色は、柔らかく優しかった。

黄金の騎士

19世紀末のウィーンの画家、クリムトの「人生は戦いなり:黄金の騎士」を見た。行く手を遮る蛇、つまり邪悪の象徴に臆することなく、黒馬に乗り毅然として進む騎士の姿が描かれている。金箔が貼られているのは、日本の影響だそうだ。西洋の題材が、日本的な黒と金を使い平面的な手法で描かれた不思議な雰囲気の画だった。

ホビット

「ホビット」を最初に読んだのは瀬田貞二訳だった。ガンダルフの「やんぬるかな」、つらぬき丸、忍びの者、ゴクリの「いとしいしと」など忘れられない。
ただし、ビルボとゴクリのなぞなぞ対決や、詩の部分は訳せないので原書の方が面白い。

'The Hobbit' by J.R.R.Tolkien

旅の天気

風景を愛でる旅は、晴れて穏やかな天気であってほしい。まあ、二回目なら悪天候でも別の味わいがあるだろうが…。
天気ばかりは予約ができず神頼みだ。