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「Percy Jackson & the Olympians」

ニューヨークに住む少年パーシーは、実は海神ポセイドンの息子で水を操る力を持つ。

神々が住むオリュンポスの山がニューヨークの上空にあり、ポセイドンはアロハシャツにバミューダショーツで現れ、酒神デュオニッソスはダイエットコークを手にする。ギリシア神話の神々や怪物がアメリカのテーマパークの登場人物に貶められてしまった。

「稲妻」「予言」「half-blood」と「Harry Potter」シリーズを想起させることばがあるが、アメリカ的に翻訳されているものもある。例えば「Hogwarts」校はサマーキャンプの「Camp Half-Blood」で皆Tシャツとジーンズ姿だ。(「Harry Potter」でも思ったが「half-blood」は日本語ではどうなるのだろう?) ファーストフードやクッキーが主で食べ物に魅力がないのもアメリカ的か。

魔法使いとではなく、神々と人間との間の「half-blood」の子どもたちは、ADHDとdyslexiaの学習障害を持っているが、実はそれは人間以上の能力があるのが裏目に出ているのだということになっている。
また、悪の根源は神々の父クロノスで、パーシーは愛する家族や友人を守るために敵と戦う「hero」になっていく。すべてが判りやすく説明されるハリウッド映画の世界だ。

ちなみに、トヨタとホンダの他には、敵の子分が日系の名前だった。

・・・とケチをつけつつ最終5巻まで読んでしまった。アメリカの地理の勉強にはなった。

(「Percy Jackson & the Olympians」Rick Riodan著)

雛祭り

一ヶ月近く前、お雛様を出したときは暦の上では「立春」を過ぎたとはいえまだ冬だったのが、今日は日差しも春めいて外の桜のつぼみも膨らんできた。お雛様が春を連れてきたようだ。

古代カルタゴとローマ展

殖民都市カルタゴは、今から2800年ほど前、地中海の北アフリカ側、現在のチュニジアに、シリアあたりに興った海洋民族フェニキア人によってつくられ、海上交易で栄えた。200隻以上収容できる軍港も持っていた。地中海の覇権を新興国ローマと争い、紀元前3世紀のポエニ戦争では名将ハンニバルが一時ローマを破ったが、その後、滅ぼされた。

この時代の展示品からは、ギリシア、エジプト、フェニキアと様々な文化が混じっていたのがうかがわれる。ハンニバルの軍関連の遺物という鎧には、厳しい顔つきの女神アテナが浮き彫りになっていた。石柱に刻まれたフェニキア文字は流れるような筆跡のものもあった。

いったん滅ぼされたカルタゴは、それから100年後、ローマ帝国の要衝都市としてよみがえり再び繁栄した。

この時代は、専門の工房で作られた芸術モザイクが発達し、富裕な邸宅や公共の建物に飾られた。その中に、なんとヘビの頭を持ち見た者を石にする怪物メドゥーサの図柄があった。豊穣と厄除けだそうだが、あまり部屋に飾りたくはない。三叉の鉾を持ちヒポカンプス(海馬)に乗った海神ポセイドンの周りには様々な魚とともにアヒルが描かれていた。海辺の生物に含まれていたらしい。狩猟の図柄は、落馬するところも生き生きと描かれていた。

ローマの手ごわい敵としてでなく、カルタゴを中心とした展示会は初めてだった。古代カルタゴの豊かさと繁栄がよく分かったと同時に、ローマ帝国の広がりと影響力もあらためて感じさせられた。

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やっと暖かくなってきたので梅を見に行った。色は、緑がかった白から濃紅まであり、形も一重から八重まで様々だ。花一輪だと桜より梅のほうが華やかなものが多い。「楊貴妃」は、その名の通り中国的な桃色の八重だが老木だった。一本一本、早咲きから遅咲きまで咲き具合も枝の曲がり具合も違って個性的だった。

寒い朝

寒くて朝起き上がるのが辛い。こんなときに思い出すのは、アメリカの開拓者生活を描いたLaura Ingalls Wilderの「By the Shores of Silver Lake」の中で、ローラが朝起きると布団の上に雪が積もっていたという場面だ。それも四月に。それよりはマシだと思ってがんばることにしている。

「The Fairy Caravan」

インチキ毛生え薬を飲まされて毛が伸びすぎたguinea-pigのTuppenyは、highland terrierのSandyとPony Billyが率いる小さな旅回りのサーカスの一行に巡り合う。このサーカスがやってくると、虫食いの葉っぱのようにみえるお知らせが配られ、農場や森や草原に住む小動物たちがやって来て胡椒粒の代金を支払って出し物を楽しむ。

サーカスの一行は、魔法のシダの種を見につけているので人間には見えない。そして動物たちの話には、見えないけれど森の奥にいるfairyの話が出てくるし、森は恐ろしさも秘めている。見えないところに奥深い魅力がある。

ポニー、犬、豚、猫、羊など、それぞれが生き生きとして個性的だ。作者のBeatrix Potterが、「まわりにいる動物たちが、どんなことを話しているのかしら、私のことをどう見ているのかしら・・・」と想像して楽しんで書いたのがよくわかる作品だ。

巻き寿司

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節分の日には巻き寿司が目立つ。この風習は取り入れていないが、今年はふと食べたくなって、海苔を買って作ってみた。中身は、ありあわせの高野豆腐と干し椎茸と卵焼きと胡瓜。一巻きに寿司飯が一合入ってしまって驚く。丸ごとかじるのは性に合わないので普通に切った。

昨日の夜更け、ふと窓の外を眺めると一面ぼうっと薄明るい灰色でレースのカーテンを閉めたように見えた。天気が悪いのかと思ったが、それにしては建物の明かりや車のヘッドライトなど街灯りが何も見えない。どこか変だ。よく見ると一面の霧だった。見慣れた街が隠されて見知らぬ世界に変わってしまったような不思議な光景だった。

プリン

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 新しいオーブンレンジを買ったので、いろいろ試している。スチーム機能の「自動調理」でプリンができるというのでやってみた。
卵と砂糖と牛乳を交ぜてバニラビーンズを入れた素朴ないわゆる「プリン」だ。
 残念ながら「自動調理」では固まらず、原始的に角皿にお湯をはってオーブンで焼く羽目になったが、できたてのプリンは柔らかく優しい味だった。熱々のプリンが好きだけれど、こればかりはどんな有名店にもないので自家製でないと味わえない。

ル・クルーゼ

鏡開きという名目で、ル・クルーゼのオレンジ色の鍋で小豆を煮た。お節の黒豆もお雑煮もこれで作ったし、IHと相性がいいので肉じゃが、おでんと普段から愛用している。フランス生まれの鍋なので、たまには故郷のポトフを作ってあげることもあるが、すっかり日本に馴染んでいるようだ。