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平成最後の冬至

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今年の冬至は12月22日なので、正確には三日前。
日の入り近くに写真を撮ったら16時50分頃だった。
なんと夏至と二時間の差がある。

三井記念美術館

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三井記念美術館で「国宝 雪松図と動物アート」展を見た。

三井家は、江戸後期の絵師、円山応挙の後援者だったので、その作品を多数所有している。その一つ「雪松図」は、松の枝に降り積もって日の光に照り映えている雪の白さの方が、金箔よりも際立っていた。

能面「蛇(じゃ)」は、「道成寺」の鬼女だけに使われるそうだ。

「道成寺」は、
再興された釣鐘供養の場に白拍子が現れて舞った後、釣鐘を落としてその中に隠れる。僧侶の祈祷で鐘が持ち上がると、鬼女になっていた。
それは、安珍清姫伝説(僧に懸相した娘が、蛇に変身して、僧が隠れた釣鐘に巻きついて焼き殺すという伝説)の怨霊だった。
僧の祈祷で怨霊は退散する・・・という話だ。

鬼女に使われる面は「蛇」の他に「般若(はんにゃ)」があるが、「蛇」の方が人間味が消えて恐ろしいものだそうだ。

歌舞伎舞踊の華やかな「娘道成寺」とは全く違う雰囲気だ。
和歌山県の道成寺に行ったばかりなので興味深かった。

「阿古屋」

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十二月大歌舞伎
夜の部

一、壇浦兜軍記(だんのうらかぶとぐんき)阿古屋(あこや)

平家滅亡後、平家の武将の景清(かげきよ)の行方を問いただすため、愛人の遊女、「遊君(ゆうくん)阿古屋」(玉三郎)が引き出される。景清の所在を知らないという阿古屋を岩永左衛門(松緑)は拷問にかけようとするが、詮議の指揮を執る重忠(しげただ)(坂東彦三郎)は、阿古屋に琴、三味線、胡弓を弾かせることで心の内を推し量ろうとする。言葉に嘘があるなら、調べに乱れが表れるというのである・・・。

人形浄瑠璃が元なので、岩永左衛門は人形の振りをする。
三曲を実際に演奏しながら細やかな心情を表現しなくてはならない女方の大役「阿古屋」を、玉三郎が若手二人に引き継ごうとしている。

二、あんまと泥棒
NHKラジオドラマの脚本を元にしたもの。
ある夜更け、あんまの秀の市(中車)の家に、泥棒の権太郎(松緑)が押し入って金を出すよう迫るが・・・。

三、二人藤娘(ににんふじむすめ)
娘姿の藤の精(中村梅枝、中村児太郎)による舞踊。
琵琶湖畔の松の大木にからむ藤の花のもとに、美しい娘姿の藤の精が現れて踊る。衣装の早替わりが何度もあり華やか。

貫禄の阿古屋と初々しい藤娘だった。