三井記念美術館で「国宝 雪松図と動物アート」展を見た。
三井家は、江戸後期の絵師、円山応挙の後援者だったので、その作品を多数所有している。その一つ「雪松図」は、松の枝に降り積もって日の光に照り映えている雪の白さの方が、金箔よりも際立っていた。
能面「蛇(じゃ)」は、「道成寺」の鬼女だけに使われるそうだ。
「道成寺」は、
再興された釣鐘供養の場に白拍子が現れて舞った後、釣鐘を落としてその中に隠れる。僧侶の祈祷で鐘が持ち上がると、鬼女になっていた。
それは、安珍清姫伝説(僧に懸相した娘が、蛇に変身して、僧が隠れた釣鐘に巻きついて焼き殺すという伝説)の怨霊だった。
僧の祈祷で怨霊は退散する・・・という話だ。
鬼女に使われる面は「蛇」の他に「般若(はんにゃ)」があるが、「蛇」の方が人間味が消えて恐ろしいものだそうだ。
歌舞伎舞踊の華やかな「娘道成寺」とは全く違う雰囲気だ。
和歌山県の道成寺に行ったばかりなので興味深かった。