「デーツ」を買ってみた。長さ5センチくらいの楕円形の干した実だ。これは、「なつめやし」とも呼ばれ、英語では「date palm」。古代エジプト人は、この木が毎月一本ずつの葉を生やすので「年暦の木」と呼んだそうだ。「デーツ」は「date」のことらしい。
また、常緑で大きな葉を茂らせる活力から、ユダヤ人は「勝利の象徴」とみなし、キリスト教でも復活祭前に「Palm Sunday」、(日本では「棕櫚の日」)というのがあるそうだ。キリストに棕櫚(しゅろ)の葉はつきものだそうだが、実はこれが「なつめやし」だという。
「なつめやし」は、二千年も昔から干した実を食糧として、また木自体も珍重された植物だった。そして、現代でも中東や北アフリカでは親しまれているという長生きの植物だ。