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石のスープの作り方

疲れて腹ぺこの三人の兵士が、ある村にやってきた。
村人たちは、見知らぬ兵士を恐れて食べ物を隠し、家にも入れようとしなかった。
三人の兵士は相談し、村人たちに
「何も無いなら、一緒に石のスープを作ろう」と提案した。
興味津々の村人たちは、三人の兵士の言うとおり、広場に大きな鍋を持ってきて水を入れ、焚き火に載せ、丸く滑らかな石を三つ入れた。

すると、三人の兵士が言い出した。
「塩と胡椒があれば、」
「人参があれば、」
「キャベツがあれば、もっと美味しくなるのに」
それくらいならと、村人が隠してあった食材を次々に持ってきた。
さらに、
「牛肉とジャガイモがあれば、お金持ちのスープになる」
「大麦少しと、ミルクが一杯あれば、王様のスープだ」
という注文も叶えられ、見事に美味しそうなスープが出来上がった。

村人たちは広場に大きな机を据え、パンと焼肉とリンゴ酒も持ち込んだ。そして三人の兵士を囲んで、飲んだり踊ったりの楽しいパーティが始まった。

こうして、三人の兵士は、美味しい食事と暖かい寝床を手にいれた。かたや、
「何も無くても、石のスープの作り方を教わった」と村人たちも大喜びなので、めでたしめでたし。

何はともあれ、大鍋で煮込まれた具沢山のスープが美味しそうな、冬にぴったりの絵本だ。

"Stone Soup" by Marcia Brown,1947