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猫と一角獣と薔薇と

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「北欧から届いたファンタジー、切り絵作家アグネータ・フロックの世界展」を見た。
1941年、スウェーデン生まれの作者は、テキスタイル作家として40年以上活動した後、切り絵を始めたそうだ。
会場に、作者が切り絵を製作中のビデオが流されていたが、白い紙をサクサク切って、それにさらさら色をぬって、とても楽しそうに作っていたので見ている方も楽しくなった。
作者自身もいろいろな絵の中に登場している。
独特な雰囲気の絵で、不思議な世界に迷い込んだような感じがした。

源氏物語絵巻

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「国宝 源氏物語絵巻」展を見た。

「尾張徳川家伝来で徳川美術館所蔵の9帖15段分の詞書(ことばがき)と絵、および詞書だけの1段」と「阿波の蜂須賀(はちすか)家伝来で五島美術館所蔵の3帖4段分の詞書と絵」の「全点一挙公開」である。

絵は、墨書きの下絵に彩色し、目鼻や文様を描く「作り絵」や、屋根を取り去った屋内の情景を描く「吹抜屋台(ふきぬきやたい)」という手法で描かれている。
人物の顔は、一見単純な「引目鉤鼻(ひきめかぎはな)」だが、じっと見ていると表情が分かってくる。

詞書(ことばがき)は、文章の一部を抜き出したもので、金箔を散らした美しい料紙に、古来からの流麗な「連綿体(れんめんたい)」や、当時新しく流行した力強い「法性寺流(ほっしょうじりゅう)」などの書風で書かれている。

「宇治十帖」の「東屋(あずまや)1」の絵には、憂いに沈む浮舟を慰めようと、中君が右近に文章を読ませ、浮舟が絵を見ている場面が描かれている。それが、当時の絵巻の楽しみ方だったようだ。
以上、パンフレットなどから学んだことだ。

千年以上前に書かれた「源氏物語」は、写本や注釈書が数多く作られ、江戸時代の武家の姫から花魁にまで欠かせない教養の書として読まれ、絵が家具調度品を飾り、「源氏香」や、歌舞伎にも取り入れられ、ずっと親しまれてきた。
その中でも、この絵巻は現存する最古のもので12世紀前半に宮中で作成されたそうだ。全帖の絵巻が出来上がった当時は、さぞ豪華絢爛なものだっただろうと、これは想像するしかない。