記事一覧

ライオンと一角獣

「貴婦人と一角獣」を見た。西暦1500年ごろに制作されたフランスのクリュニー美術館の6面連作タピスリーである。一面、千花模様の数十種の植物や、動物や鳥で埋め尽くされていて少々息苦しいが、近くで見ると、貴婦人の髪形やドレスもそれぞれ違っていて見飽きない。
日本で言えば和紙の襖や屏風に当たるような気がするが、こちらは、重厚な織物なので、壁掛けとして防寒の役目もしたようだ。

貴婦人の両脇に控えるライオンと一角獣を見ていたら、「鏡の国のアリス」に登場する伝承童謡のライオンと一角獣がプラムケーキを挟んでにらみ合う場面を思い出した。