英国ウェールズ出身の青年、ハウエル・ジェンキンスは、ラグビーが得意で、大学で「呪文と魔術」という博士論文を書くほど優秀だったが、定職につかなかったので、たまに姉夫婦の家に行くと「働きもしないで・・・」と叱られていた。ところが実は、彼には特殊な才能があり、別世界に行って「魔法使いハウル」になって「動く城」に住んでいたのだ。そして、たまに訪れるウェールズで甥に創ってやったゲームが「動く城」だった。
この物語は、イケメンだが弟気質のハウルが、別世界で流れ星を助けるため困った事態に陥ったところに、しっかり者の長女ソフィーが巻き込まれるところから始まる。「オズの魔法使い」を連想させる、この作者らしい軽くて楽しい話だ。
"Howl's Moving Castle" by Diana Winne Jones