兵庫県の姫路駅でJR播但線(ばんたんせん)に乗った。途中までしか電化されていないのでディーゼルに乗り換え、ガッタンゴットンのんびりと生野(いくの)まで行った。
生野(いくの)銀山は、16世紀の室町時代から本格的に採掘され、江戸時代には幕府の直轄地になり、明治時代には、銀、銅、錫(すず)などさまざまな鉱石を産出して日本の近代化に役立ち、1973年に閉山した。
生野鉱物館には、日本全国で集められた鉱物の標本がたくさんあった。なかでも、刀のような輝安鉱(きあんこう)や石英の大きな標本は彫刻作品のようだった。
その後、露天堀りの跡や坑道を見物した。坑道に入ったとたん冷房がきいているようにすっと涼しくなったが、穴の中は苦手なので、ギムリに連れて行かれたレゴラスの気持ちになった。