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吉例顔見世大歌舞伎

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吉例顔見世大歌舞伎
夜の部

一、楼門五三桐(さんもんごさんのきり)
桜満開の南禅寺山門の楼上で、天下の大泥棒石川五右衛門(吉右衛門)が、煙管をくゆらせ「絶景かな、絶景かな~」。

二、文売り(ふみうり)
雀右衛門の舞踊。

三、隅田川続俤(すみだがわごにちのおもかげ)法界坊
悪党だが憎めない生臭坊主の法界坊(猿之助)が永楽屋の娘おくみ(尾上右近)に恋慕。おくみは手代の要助と恋仲だが、要助は京の公家の嫡男松若丸で、紛失した御家の重宝「鯉魚(りぎょ)の一軸(いちじく)」を探している。
そこへ許嫁の野分姫も江戸にきて要助を取り合う。
一軸と娘二人を手に入れようとする法界坊の暗躍。
法界坊は野分姫を殺し、自分も殺され宙乗りの幽霊として登場。

浄瑠璃「双面水澤瀉(おもだか)」
猿之助が、おくみに化けた「法界坊と野分姫の合体した霊」を一人で演じ分け、早変わりもする。


合羽(かっぱ)橋道具街
椿山荘のアフタヌーンティー

「どんだろどのの、てーぐるま」

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「万作萬斎狂言」を見た。

・「萩大名(はぎだいみょう)」
「七重八重 九重とこそ思ひしに 十重咲きいずる萩の花かな」という歌を、太郎冠者に教えてもらったが思い出せずに四苦八苦する田舎大名の話。

・「柑子(こうじ)」
土産物の三つ成りの柑子(みかん)を食べてしまった太郎冠者(万作)は、主人にあれこれ言い訳をする。挙句の果て、平安末期、京の六波羅に平家がいた時代、島流しになった三人のうち、一人だけ許されず島に残された僧の俊寛の話まで持ち出す。

・「鈍太郎(どんたろう)」
三年ぶりに西国から帰京した鈍太郎(萬斎)は、妻と女を訪ねるが二人とも本人だと信じないので、落胆して出家の旅に出る。その後、二人は出家を思いとどまるように頼む。調子に乗った鈍太郎は・・・?

「萩大名」は三度目だが、演者によって雰囲気が全く変わる。扮装や舞台装置が無く、ことばだけなので、演者の力量や個性がはっきりと出る厳しい世界だとあらためて思った。

音羽屋傘

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歌舞伎座「六月大歌舞伎」昼の部(幕見席で二幕)

「文屋(ぶんや)」
舞踊。色好みの公家、文屋康秀(ふんやのやすひで)を菊之助が踊る。

「野晒悟助(のざらしごすけ)」
明治時代に河竹黙阿弥が、五代目尾上菊五郎のために書き下ろした世話物狂言。
腕が立つ色男の侠客、野晒悟助(のざらしごすけ)を七代目菊五郎が演じる。
住吉神社が舞台で、堺、日本橋(にっぽんばし)など大阪の地名が出てくるが、江戸生まれの作者なので台詞が江戸言葉で違和感。
後半の立ち回り、主人公はあまり動かないが、敵方の一同が「音羽屋」と書かれた傘を上手く使って頑張っていた。

おまけは地下の豆大福。

歌舞伎のカーテンコール

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四月大歌舞伎千穐楽の夜の部、
通し狂言「絵本合法衢(えほんがっぽうがつじ)」を見た。

江戸時代後期の四世鶴屋南北作で、
片岡仁左衛門が一世一代にて権力者の大学之助と、町人の太平次の二役を演じた。最初から問答無用で殺しまくり、その悪役が魅力的という歌舞伎にぴったりの話で引き込まれた。

鳴りやまぬ拍手に、歌舞伎では普通は有り得ないカーテンコールがあった。洋楽では「アンコール」がお決まりだが、これが本当の姿だと思った。

「唐相撲(とうずもう)」

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「春爛漫 茂山狂言会」を見た。以下はチラシを参考にしたまとめ。

「察化(さっか)」
都の伯父に連歌の宗匠(そうしょう)になってもらおうと、主人が太郎冠者に頼みに行かせる。伯父を知らない太郎冠者は、「みごいの察化」というすっぱ(詐欺師)を連れてきてしまう。人違いと分かるが事を荒立てたくない主人は、もてなして帰そうとする。そこで太郎冠者が粗相をしないよう自分の真似をするよう言いつけるが・・・。

「唐相撲(とうずもう)」
唐の帝王に仕えていた日本人の相撲取りが帰国を願い出ると、帝王は最後にもう一度相撲を見たいと言う。すると相撲取りが次々に唐人を負かしてしまうので、業を煮やした年老いた帝王は自分が相手になると言い出すが・・・。

茂山千五郎家のお家芸で、登場人物は現行曲で最も多い総勢40人以上。まさに千五郎家が「老いも若きも総出」で、狂言には珍しい囃し方も唐の扮装で登場する。相撲取りと通辞(通訳)以外は、唐音という創作語をしゃべり、相撲の取り組みも色々ある。新しい当主、千五郎の朗々とした声はさすがの貫禄。衣装も豪華で徳川美術館で見たのを思い出した。とにかく華やかで楽しかった。

フクロウ菌

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「万作萬斎狂言」を観た。
以下はパンフレットを参考にした曲の覚え書き。

「梟山伏(ふくろやまぶし)」
梟の巣にいたずらしたので梟に取り憑かれた弟のため、兄が山伏に祈祷を頼む。能「葵上」のパロディだそう。六条御息所ならぬ梟の祟りの感染力はとても強烈で、鳴き声が頭から離れない。

「舟(ふね)ふな」
西宮に遊山に出かけた主(あるじ)と太郎冠者。神崎の渡しで舟を呼ぼうとするが、「ふな」と呼ぶ太郎冠者に、主が「ふね」と呼べとたしなめる。二人は、それぞれ古歌を引き合いに出すが、一つの歌で六歌仙まで持ち出してごまかそうとする主の方が分が悪い。太郎冠者にやりこめられる主の話だが、万作の主はおっとりと品があって憎めない。

「宗論」
都へ帰る法華僧と浄土僧(萬斎)が道連れになる。互いに犬猿の仲の宗派と分かり、宗論を戦わせるが、「隋喜(ずいき)」を「芋苗(ずいき)」と説明したり、「無量罪(むりょうのさい)」を「無量菜(むりょうのさい)」つまり食べきれないほどの料理と説明したりと面白い。てんやわんやの挙句、結局はどの宗派でもよいという結論に?

大向こう

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歌舞伎座で「秀山祭九月大歌舞伎」の
「再桜遇清水(さいかいざくらみそめのきよみず)」を見た。

鎌倉の新清水(しんきよみず)寺で、桜姫(中村雀右衛門)の恋人の清玄(きよはる)は、姫に横恋慕する胤長(たねなが)に文を見つけられ引っ立てられる。
姫の腰元の山路が、文にある名は僧の清玄(せいげん)(染五郎)であると強弁し、清玄(せいげん)は驚きながらも人助けのためと、破戒僧の汚名を着せられ寺を去る。
ところが、真剣に姫に恋した清玄(せいげん)は堕落の一途をたどり、ついには姫に迫るところを、姫の奴磯平(中村歌昇)に殺されるが、それでもなお怨霊となって桜姫を追う。

当代の吉右衛門が、江戸時代の話を元に脚本を書き、過去二回演じ、今回は監修した作品。染五郎は奴浪平(やっこなみへい)との二役。早変わりで忙しい。

名前の漢字が同じだったばかりに死ぬ羽目になった不運な僧の話で、最後も「あれ!?」という終わり方だが、楽しく華やかな江戸の娯楽という感じがした。

時間の都合上、「一幕見席の通し」で、この演目だけ見た。四階最上列だったので両端から「高麗屋」「播磨屋」などと声がかかる。日本人より西欧系の観客が多く、声がかかるたびに興味深そうにそちらを見ていた。

茂山狂言会

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「蝸牛」
長寿の薬といわれる「蝸牛(カタツムリ)」を探すよう命じられた太郎冠者が見つけたのは山伏だが・・・。(宗彦、童司)

「棒縛(ぼうしばり)」
留守の間にお酒を飲まないようにと主人に手を縛られた太郎冠者と次郎冠者が、あの手この手で蔵の扉を開け酒を飲もうとする。(逸平、茂)

五世千作、十四世千五郎襲名披露記念公演
「三番三(さんばそう)」
能「翁」の中の、狂言師による五穀豊穣を祈る舞。(千五郎)
大地を踏みしめる力強さがある。

「縄綯(なわない)」
借金のかたにとられた太郎冠者。働かないので元の主人の下に返され、縄を綯いながら新主人の悪口を言いまくっているのを新主人に聞かれてしまう。太郎冠者の独演。(千作)

「髭櫓(ひげやぐら)」
大髭自慢の男が宮中に行くための衣装を作るよう妻に言って断られ、妻を打ち据える。怒った妻は近所の妻を集めて攻めて来る。男は髭に櫓をつけて防戦するが・・・。囃子と地謡つき。(茂、逸平)

魚づくし

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三月大歌舞伎、昼の部、千穐楽

一、明君行状記(めいくんぎょうじょうき)
真山青果作

備前国岡山の青地善左衛門(坂東亀三郎)は禁猟地内と知らず鳥を撃ち落とし、法の通りに死罪にしろと言い張る。名君と誉れ高い藩主、池田光政(中村梅玉)が、彼を納得させる名裁きをする。

二、義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)
渡海屋(とかいや)、大物(だいもつ)浦

兄頼朝の追手から逃れるため九州へ向かう義経(梅玉)一行は、大物浦の船問屋、渡海屋で出船を待つ。
渡海屋の主人銀平(仁左衛門)は、実は壇ノ浦の合戦で死んだはずの平知盛で、女房は典侍の局(すけのつぼね)、娘は安徳天皇。
密かに復讐の機会を狙っていた知盛は船出した義経一行を襲うが、返り討ちにあう。典侍の局(中村時蔵)は、義経に安徳帝(市川右近)を托して自害し、知盛も碇と共に海中へ身を投げ壮絶な最期を遂げる。

義経に信用させるため、鎌倉方と偽り銀平にあしらわれる相模五郎(坂東巳之助)の捨て台詞「魚づくし」(・・・いなだぶりだとあなごって、よくいたいめざしにあわびだな・・・)が面白い。
能の「船弁慶」は、知盛が怨霊となって現れるが、こちらは現実的な設定だった。

三、神楽諷雲井曲毬(かぐらうたくもいのきょくまり)
江戸の風俗舞踊、どんつく

参詣人で賑わう亀戸天神の境内。江戸っ子の太神楽の親方鶴太夫(松緑)と田舎者の荷物持ちのどんつく(巳之助)。曲芸を見せる彼らの周囲に、若旦那(海老蔵)や大工(菊五郎)など大勢の人が集まり、賑やかに舞う。
十世坂東三津五郎が得意とした舞踊を、三回忌追善狂言として息子の巳之助が上演。

野村家三代

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滋賀県大津市びわ湖ホールで、野村万作・萬斎の狂言を見た。

演目は、
「長光(ながみつ)」
都見物に来た坂東の男の太刀を、大津の市ですっぱ(詐欺師)が自分のものにしようとし、目代(代官)が仲裁に入るが…?

「膏薬煉(こうやくねり)」
名人を名乗る上方の膏薬煉(萬斎)と鎌倉の膏薬煉が、膏薬の吸い比べをする。
膏薬は、毒素を吸い取るといわれたもので、互いに自分の膏薬は、大きな石を運び上げたり馬を引き寄せたりする効能があると自慢しあう。挙げ句の果て、実際に自分の膏薬で相手を引き寄せる対決をするが・・・?
膏薬を煉るのに使う松脂は滑るものらしい。

「二人袴(ふたりばかま)」
婿入り(結婚後、新郎が妻の実家に初めて挨拶に行く)の日、父(万作)に付き添われた息子(野村裕基)。長袴が一つしかないので、履き替えて順に挨拶に出向くが、二人一緒に来るように言われ、さあ大変!
父が息子に長袴の履き方を教え、さりげなく手伝うところは、祖父から孫への芸の伝承の一場面でもあり、初々しい息子役は今ぴったりの役だった。

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