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食通のアナグマ

瀬田貞二訳、岩波のナルニア国物語「カスピアン王子のつのぶえ」に、忠実なアナグマ「松露とり」が登場する。子どもの頃は意味が分からなかったが、原作を見たら何と「Trufflehunter」となっていた。トリュフと聞くと、豪華なフランス料理を想像してしまう。

"Prince Caspian" by C.S.Lewis,1951

三つの名前

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オランダの絵本作家として有名なディック・ブルーナ作のウサギの本名は「Nijntje(ナインチェ)」、芸名は「Miffy(ミッフィー)」、そして日本語訳では「うさこちゃん」。

長崎県のハウステンボスのお店では、本名「Nijntje」のタオルが並んでいた。

木靴

Mistress Heelis(作者)は、車に乗っている時に、お気に入りの片方の「clog」を落としてしまう。その「clog」は、森の中に駆けていって靴や蹄鉄が踊る不思議なパーティーに行って楽しいひとときを過ごす・・・。

「clog」と言うと全部が木でできている「木靴」を連想していたが、「ピーター・ラビット展」で展示されていた作者愛用のものは、甲の部分は皮製で、底だけが木でできていて普通の黒い革靴に見えた。


'Fairy Horse-shoes' of "The Fairy Caravan" by Beatrix Potter, 1929

"Dawn"

夜明け前の暗く静かな世界が徐々に目覚めていく。
耳をすますと色々な音が聞こえてくる。
カエルが飛び込む水音、鳥の鳴き声、焚き火がパチパチいう音、
オールのきしみ・・・。
急に、あたり一面が鮮やかに輝く。朝日が昇った。

じっくり眺めると、耳にも目にも楽しい絵本だ。

ちなみに、作者は
"The Fool of the World and the Flying Ship"も
描いているが雰囲気が全く違う。


・"Dawn" by Uri Shulevitz, 1974

・"The Fool of the World and the Flying Ship" Retold by Arthur Ransome, Pictures by Uri Shulevits, 1968

ピーターラビットのおかあさんの仕事

ウサギのピーターの家の軒先には看板がかかっていて、「ジョーゼフィン・バニー、営業許可取得済、お茶とタバコ」と書かれている。

ピーターのおかあさん(ジョーゼフィン)は、夫が農夫のマグレガーさんに捕まってパイにされてしまったので、ウサギの毛で編んだミトンや「muffatees」や、ハーブやウサギタバコ(ラベンダー)を売って生計をたて、四匹の子ウサギを育てているのだ。

作者もバザーで買ったことがあるという「muffatees」とは、当時の女性が愛用した筒型の防寒用腕カバーらしい。ウサギの毛で編んだものは、さぞ柔らかくて暖かかったことだろう。


THE TALE OF BENJAMIN BUNNY by Beatrix Potter
THE TALE OF PETER RABBIT by Beatrix Potter

"little blue and little yellow"

色紙を手でちぎったような形が並んでいる。
小さな青い丸は「little blue」という男の子。
彼の一番の友だちは「little yellow」。男の子か女の子かは分からない。
ある日、二人がhugしたら「green」になってしまった。
それぞれのパパとママに分かってもらえなくて、さあ大変・・・
目も鼻もないのにちゃんと表情が分かる。
とてもお洒落な絵本だ。

"little blue and little yellow" by Leo Lioni,1959

Bill Davisの話

Bill Davisは、英国近衛兵軍楽隊のシンバル奏者の姿をした人形。
ある日、ご主人の少女Maryが、おばさまの招待を受けて出かけるときに、いつも傍にいるのにおいていかれてしまう。
Billは涙にくれるが猛然と走り出して追いかけ、終着地Doverで見事Maryをお迎えする。

おばさまから来た手紙の達筆さに比べ、Maryの返事には綴りや大文字小文字の間違いがあるが、一生懸命さが伝わってくる。
旅の荷物を何度も詰めなおす場面も身につまされる。
絵だけで話の筋が分かる本だ。

"Clever Bill" by William Nickolson,1926

virginal

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16世紀末の英国、スコットランドのメアリーと後のエリザベス一世の覇権争いの時代、バビントン家の奥方メアリーは「virginal」で、当時の新しい歌「Greensleeves」を弾く。・・・

その「virginal」の実物を見たいと思っていたら、浜松市楽器博物館に「ヴァージナル」が展示されていた。ピアノより昔に流行した小型の鍵盤楽器で、チェンバロ(英語ではharpsichord)の一種だという。
長年の疑問がひとつ解決した。

"A Traveller in Time" by Alison Uttley,1939

映画化された教科書!?

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Newton Artemis Fido Scamander(Newt Scamander)は、1897年に生まれ、Hogwartsを卒業後、the Ministry of Magicに入り、途中からthe Beast Divisionに配属され、その本領を発揮した。
1979年に、The Order of Merlinを受賞し、引退後はDorsetで妻とペット(Kneazleという猫に似た生き物)とともに暮らしているそうだ。
その孫、Rolfは、Harryたちの友人、Luna Lovegoodと結婚した。

彼の著書、"Fantastic Beasts & Where to Find Them"は、1918年に初版が出て以来、Hogwartsの教科書にも採用され版を重ねた。
このMuggle向けにも売り出された特別版には、Albus Dumbledoreの序文がついている。
これは、Harryの本のコピーなので、ところどころにRonやHermioneの書き込みがある。
ちなみに、日本に生息する生き物は、「Kappa」だそうだ。


"Fantastic Beasts & Where to Find Them" by Newt Scamander,
Obscurus Books, Comic Relief

美味しそうな「お星さま」

「お星さまひとつ プチンととって
こんがりやいて バターをぬって
それで たべたよ オコソトノ ホ
誰もしらない ここだけのはなし」

・・・と、子どもの頃から信じていた詩が、

谷川俊太郎作
「お星さまひとつ プチンともいで
こんがりやいて いそいでたべて
おなかこわした オコソトノ ホ
誰もしらない ここだけのはなし」

の覚え間違いだと判明してびっくり仰天した。

それでも、のせたバターのかたまりが溶けていく熱々の香ばしいお星さまのイメージは消えそうにない・・・。

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