ジェインとマイケルは、メアリ・ポピンズに連れられてジンジャーパンを買いに行った。1ダース注文したら、店主のミセス・コリーが「a Baker's Dozen」、つまり13個にしてくれた。
これは、現在でも使われる言い方らしい。
昔のパン屋さんは、おまけしてくれることが多かったのかしら。
"Mary Poppins" 'Mrs Corry' by P.L.Travers,1934
ジェインとマイケルは、メアリ・ポピンズに連れられてジンジャーパンを買いに行った。1ダース注文したら、店主のミセス・コリーが「a Baker's Dozen」、つまり13個にしてくれた。
これは、現在でも使われる言い方らしい。
昔のパン屋さんは、おまけしてくれることが多かったのかしら。
"Mary Poppins" 'Mrs Corry' by P.L.Travers,1934
コオロギにとってたいせつなのは、黒いこと。
コップにとってたいせつなのは、向こうが透けて見えること。
空にとってたいせつなのは、いつもそこにあること。
その他、いろいろのものについて述べられた後
「あなたにとってたいせつなのは、
'you are you'ということ。
あなたは赤ちゃんから子どもになった。
そしてこれからもっともっと成長して
おとなになっていくけれど、
一番たいせつなのは 'you are you'」
で終わる。
良く考えて作られた絵本という感じがする。
"The Important Book" Words by Margaret Wise Brown, Pictured by Leonard Weisgard(1949)
クリスティの「Murder is Announced」に、登場人物の一人が、玉葱を炒めてオムレツ用のフライパンを駄目にしたと、フライパンの持ち主をかんかんに怒らせる場面があった。
オムレツ用のフライパンは、使用後に水洗いせず油をしみ込ませた紙で拭いていたのに、玉葱を炒めた後は水洗いしなくてはならないからだそうだ。
確かに、鉄のフライパンは、油をなじませるため使い始めに空焼きなど面倒な作業が必要だ。その後も手入れ良く使い込んだものは、鉄の表面に油の皮膜ができるので、焼きあがりが素晴らしいという。
今回、フライパンを修理に出している間に使うため、新しく鉄のフライパンを購入した。ただし、鉄の表面に加工してあるものなので手入れも簡単だ。
"Murder is Announced" by Agatha Christie
ナルニア国創世記、少年ディゴリーは、へっぽこ魔術師の伯父の企みで別世界に送られ、魔女を目覚めさせてしまう。
魔女が、その世界を破滅させたことばは「Deplorable Word」となっていた。「deplorable」は「嘆かわしい、悲しむべき」といった意味で、直接「滅亡」や「破壊」の意味ではないが、じわじわと恐ろしくなってくる深みがあることばだ。
"The Magician's Nephew" by C.S. Lewis
瀬田貞二訳、岩波のナルニア国物語「カスピアン王子のつのぶえ」に、忠実なアナグマ「松露とり」が登場する。子どもの頃は意味が分からなかったが、原作を見たら何と「Trufflehunter」となっていた。トリュフと聞くと、豪華なフランス料理を想像してしまう。
"Prince Caspian" by C.S.Lewis,1951
オランダの絵本作家として有名なディック・ブルーナ作のウサギの本名は「Nijntje(ナインチェ)」、芸名は「Miffy(ミッフィー)」、そして日本語訳では「うさこちゃん」。
長崎県のハウステンボスのお店では、本名「Nijntje」のタオルが並んでいた。
Mistress Heelis(作者)は、車に乗っている時に、お気に入りの片方の「clog」を落としてしまう。その「clog」は、森の中に駆けていって靴や蹄鉄が踊る不思議なパーティーに行って楽しいひとときを過ごす・・・。
「clog」と言うと全部が木でできている「木靴」を連想していたが、「ピーター・ラビット展」で展示されていた作者愛用のものは、甲の部分は皮製で、底だけが木でできていて普通の黒い革靴に見えた。
'Fairy Horse-shoes' of "The Fairy Caravan" by Beatrix Potter, 1929
夜明け前の暗く静かな世界が徐々に目覚めていく。
耳をすますと色々な音が聞こえてくる。
カエルが飛び込む水音、鳥の鳴き声、焚き火がパチパチいう音、
オールのきしみ・・・。
急に、あたり一面が鮮やかに輝く。朝日が昇った。
じっくり眺めると、耳にも目にも楽しい絵本だ。
ちなみに、作者は
"The Fool of the World and the Flying Ship"も
描いているが雰囲気が全く違う。
・"Dawn" by Uri Shulevitz, 1974
・"The Fool of the World and the Flying Ship" Retold by Arthur Ransome, Pictures by Uri Shulevits, 1968
ウサギのピーターの家の軒先には看板がかかっていて、「ジョーゼフィン・バニー、営業許可取得済、お茶とタバコ」と書かれている。
ピーターのおかあさん(ジョーゼフィン)は、夫が農夫のマグレガーさんに捕まってパイにされてしまったので、ウサギの毛で編んだミトンや「muffatees」や、ハーブやウサギタバコ(ラベンダー)を売って生計をたて、四匹の子ウサギを育てているのだ。
作者もバザーで買ったことがあるという「muffatees」とは、当時の女性が愛用した筒型の防寒用腕カバーらしい。ウサギの毛で編んだものは、さぞ柔らかくて暖かかったことだろう。
THE TALE OF BENJAMIN BUNNY by Beatrix Potter
THE TALE OF PETER RABBIT by Beatrix Potter
色紙を手でちぎったような形が並んでいる。
小さな青い丸は「little blue」という男の子。
彼の一番の友だちは「little yellow」。男の子か女の子かは分からない。
ある日、二人がhugしたら「green」になってしまった。
それぞれのパパとママに分かってもらえなくて、さあ大変・・・
目も鼻もないのにちゃんと表情が分かる。
とてもお洒落な絵本だ。
"little blue and little yellow" by Leo Lioni,1959