節分の日には巻き寿司が目立つ。この風習は取り入れていないが、今年はふと食べたくなって、海苔を買って作ってみた。中身は、ありあわせの高野豆腐と干し椎茸と卵焼きと胡瓜。一巻きに寿司飯が一合入ってしまって驚く。丸ごとかじるのは性に合わないので普通に切った。
節分の日には巻き寿司が目立つ。この風習は取り入れていないが、今年はふと食べたくなって、海苔を買って作ってみた。中身は、ありあわせの高野豆腐と干し椎茸と卵焼きと胡瓜。一巻きに寿司飯が一合入ってしまって驚く。丸ごとかじるのは性に合わないので普通に切った。
新しいオーブンレンジを買ったので、いろいろ試している。スチーム機能の「自動調理」でプリンができるというのでやってみた。
卵と砂糖と牛乳を交ぜてバニラビーンズを入れた素朴ないわゆる「プリン」だ。
残念ながら「自動調理」では固まらず、原始的に角皿にお湯をはってオーブンで焼く羽目になったが、できたてのプリンは柔らかく優しい味だった。熱々のプリンが好きだけれど、こればかりはどんな有名店にもないので自家製でないと味わえない。
鏡開きという名目で、ル・クルーゼのオレンジ色の鍋で小豆を煮た。お節の黒豆もお雑煮もこれで作ったし、IHと相性がいいので肉じゃが、おでんと普段から愛用している。フランス生まれの鍋なので、たまには故郷のポトフを作ってあげることもあるが、すっかり日本に馴染んでいるようだ。
鶏肉、ピーマン、ナス、ジャガイモ、シメジを炒めて、グリーンカレーのペーストを入れ、ココナッツミルクで少し煮込んでナンプラーを加えると、タイ風カレーのできあがり。ただし、ピリッと辛いのは苦手なのでココナッツミルクを二倍いれてまろやかにした。
日本のありふれた材料が、調味料ですっかり外国風に変身するのがおもしろい。
フィンランドのおみやげの、hjortronのジャム。クラウドベリーというらしい。オレンジ色のきれいなジャムだが、小さな実で種がいっぱいの野生的な味。日本のふわふわの白パンでは負けてしまうが、酸味のきいたライ麦パンを薄く切ってのせると、よく合っておいしい。
スゥエーデン製のお菓子の家セットが来た。といっても、入っているのはクッキーの屋根や壁と煙突だけ。その他の材料を買いそろえて、お菓子の家の製作にとりかかる。こちらは見学。まず粉砂糖とレモン汁をこねてアイシングを作り、それを糊にして組み立てる。茶色の素朴な丸木小屋という風情。窓ガラスは板ゼラチン。そこに、マシュマロ、マーブルチョコ、ピンクと白のチョコペンで飾り付けると、華やかなお菓子の家ができあがった。
その後は、ヘンゼルとグレーテルの気分でお茶のおともにした。ジンジャー味のクッキーが思いの外おいしかった。
名古屋名物「ひつまぶし」が登録商標という店に行った。ころっとした一人分のお櫃(ひつ)のご飯に鰻がのっていて、たっぷりめの鰻丼といった風情だが、鰻に一口大の切れ目が入っている。いつもの店より鰻の焼き方が柔らかめで、たれの味が甘め。茶碗によそって、一杯めは、そのまま。二杯めは、あさつき、わさび、刻み海苔の薬味をかけ、三杯目は、薬味とだしをかけて食べる。薬味をかけるとさっぱりした口当たりで食が進み、たっぷり入ったお櫃が空になってしまった。もの珍しかったが、だしをかけるのは、鰻の味がぼけてしまって、おいしい鰻に失礼では!?と思った。
コーヒーより紅茶、それもアールグレイのミルクティーが好きで、一年中熱い紅茶を飲んでいる。ところが最近、フレーバー・ティーを水出しにして一晩おき、アイス・ティーにするやり方を知った。朝、飲むときりっとさわやかで目が覚める。この夏は、これで暑さをのりきろう。
家の近くの商店街をぶらぶらしていたら、八百屋さんをみつけた。店先に苺がなんと4パック700円で並んでいた。買ってきて苺ジャムを煮てもらった。グラニュー糖と混ぜてしばらくおき、ルクルーゼであくを取りながらことこと煮ていくと、いいにおいがたちこめる。煮詰めていくとだんだん白くなっていく苺が、また真っ赤になってできあがり。鍋一杯の苺が小瓶三つ分くらいになってしまう。ひとつぶの苺の中に春の味が凝縮されている。