「始皇帝と大兵馬俑」展を見た。
秦の始皇帝は、紀元前221年に中国大陸を初めて統一し、その陵墓に8000体の実物大の陶製の軍団「兵馬俑(へいばよう)」を埋めさせた。「俑(よう)」とは、古代中国でお墓に埋めさせた人形のことらしい。
あまりに昔のことで、またあまりにスケールが大きすぎてどうにもぴんと来なかったが、弓を射る構えをしている「立射俑(りっしゃよう)」を眺めていたら、目つきは鋭いが、まだあまりひげも生えていない細身の若者なのに気がついた。
そもそも始皇帝が50歳ほどで亡くなっているので、この軍団の兵たちはかなり若かっただろうと想像すると、兵馬俑のモデルたちが初めて少し身近に感じられた。