「吉例顔見世大歌舞伎 十一世市川團十郎五十年祭」を見た。
一、江戸花成田面影(えどのはななりたのおもかげ)長唄囃子連中
海老蔵長男の堀越勸玄(かんげん)初お目見得。
二、元禄忠臣蔵仙石屋敷(仁左衛門の内蔵助)
内蔵助以下赤穂浪士が、仇討ち後、仙石伯耆守(ほうきのかみ)に仔細を申し立てる。
三、歌舞伎十八番の内 勧進帳(幸四郎の弁慶と染五郎の富樫)
加賀国安宅の関、松の木を背景に、囃子方と三味線が後ろに並び、動きや台詞が能楽つまり古い形に近い。
四、河竹黙阿弥作 天衣粉上野初花「河内山(こうちやま)」
松江邸広間から玄関先まで(海老蔵の河内山)
江戸城の茶坊主ながら悪人だが憎めない主人公が、主人になびかない腰元浪路を助ける。
大掛かりな舞台転換と華やかな衣装と派手な動き。
江戸時代、民衆の一番の楽しみだった様子が思い浮かぶ。
ただし、お弁当の時間も含め、四時間半という長丁場。
昔は時間の流れがゆったりしていたのだろう。