記事一覧

「釣狐(つりぎつね)」

茂山家の狂言、「釣狐」を見た。

たくさんの狐を「釣る」、つまり「捕獲する」猟師がいた。一族を殺された古狐は、猟師の伯父に化けて猟師を訪ね、殺生を止めるように説得する。猟師は一旦は納得するが、伯父の様子を不審に思い、罠をしかける。古狐は、狐の姿に戻って罠にかかるが、間一髪で逃げのびる。

人間に化けた狐のしゃべり方、また狐に戻って飛び跳ねる動作など、演技力と体力が必要な作品で、これを演じると一人前の狂言師として認められるという。
見終わった後、楽しい笑いの演目とは一味違い。古狐の心持ちがしみじみと感じられた。