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「赤い下駄」

児童文学の創作、翻訳家の松野正子作「A Pair of Red Clogs」を読んだ。明治大正昭和初期をおもわせる日本。マコは、ぴかぴかの赤い下駄(げた)を買ってもらってとても幸せだ。ところが、下駄を放りあげてお天気をうらなう「あした、天気になあれ」の遊びをして下駄にひびを入らせてしまい、新しい下駄を買ってほしくてわざと泥んこにするが・・・。
泥んこの下駄を洗って乾くのを見ている場面にせつない少女の心がよくあらわれている。それをやさしく見守る母の姿もいい。読み終わると、ほのぼのとした気分になる。日本語でも出版されるといいとおもう。