12月とは思えない陽気に誘われて、ぶらっと京都へ行った。
哲学の道は、ほとんど落葉していたが、ところどころ紅葉が映えて、また趣がある。観光客も少なくてよかったが、永観堂、南禅寺まで行くとさすがに観光バスが連なっていた。
疎水に沿って岡崎まで行き、ボルゲーゼ展を見た。
17世紀のイタリア美術の大パトロンであった枢機卿シピオーネ・ボルゲーゼのルネサンスとバロックのコレクションを基にしているボルゲーゼ美術館の展覧会だ。
美術館は、ローマ北東部の広大なボルゲーゼ公園にあり、収集した絵画彫刻を飾るために造られたそうで、展示された絵も豪華な大邸宅に似合うものばかりだった。
ラファエロの「一角獣を抱く貴婦人」は気品があり、ボッティチェリ一派の「聖母子、洗礼者ヨハネと天使」はクリスマスにふさわしく、カラヴァッジョの「洗礼者ヨハネ」の愁いを帯びた少年の表情が印象的だった。
その中に「支倉常長」の肖像画があった。仙台で複製画を見たばかりなので知人に出会ったような気がした。
帰りは、三条の「スマート珈琲」で一休み。ちょっと古風で落ち着いた雰囲気の店だ。日暮れが早いのは、さすがに12月だ。