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Georgeの別名

ドイツ生まれのレイ夫妻が、パリで創り出した小猿は「Fifi」と名付けられた。夫のハンスが描き、妻のマーガレットが話を書き、二人は、その原稿を持って第二次大戦中にアメリカに移住した。

戦後、それが絵本として出版されるとき、その小猿は「George」という名前になった。
その後、イギリスで出版されるときは、時の国王と同じ名前になってしまうので「Zozo」と変えられ、しっぽが付け加えられた。当時、イギリスでは、しっぽがあるのが「monkey」で、ないのは「ape」と区別されていたからだそうだ。

日本では「ひとまねこざる」として岩波から出版された。最初は縦書きで、スパゲッティが「うどん」と訳されていた。隔世の感がある。けれど、知りたがりやで大騒動を巻き起こすジョージの憎めない可愛さは、年月が経っても変わらない。

"Curious George Takes a Job" by H.A.Ray,1947