ここでは、上記の DCT と、逆DCT が対応することを、式変形で証明してみます。
FFT の変換/逆変換とよく似ていますが、ポイントは、C
kがうまく消えて、x
n だけが残る部分です。
まずは、逆変換の式から始めます。
X
nに、順変換の式を代入してみます。
定数と C
kをくくり出します。
Σの順番を変えます。(Σの範囲がどちらも 0〜N-1 で独立しているので、変えても大丈夫です)
cos の積和変換公式を使って、cos のかけ算を足し算に変換します。
一応、cos の積和を復習しておきます。
まずはcos の加法定理二つです。
これを両辺足し算すると、積和の変換公式が得られます。
C
kを展開して除去します。C
kは k=0 の場合のみ値が異なるので、とりあえずk=0 の場合も1 として計算し、後から
k=0 の場合の差分 (1/2) を引き算します。
n=0 の場合の値を計算すると、-1 になります。
さらに、k についてのΣは、以下のように計算できます。
前半の cos (m+n+1)*k*Π は、以下のように計算できます。
この値は、(m+n+1) が偶数のときは、ちょうと打ち消し合って0 になります。
(m+n+1) が奇数のときは、k=k
0 の時と k=N-1-k
0 の時とで、ちょうど符号が違う関係になっています。
なので、全部足すと、k=0 の時のみが残り、1になります。
こちらは (m+n+1) のケースとほぼ同じなのですが、m=n の場合のみ、どんな k に対しても cos の値が 1 となるので、合計値は N になります。
値を計算します。
最終的に、きれいに x
n が残りました。
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