まず地理

フィンランドの首都は皆さん覚えてますか? ヘルシンキです。ではその他の首都は…というと思いつく人はまずいないでしょうね。フィンランドには他にもタンペレ(Tampere)、トゥルク(Turku・トルコではありません)などの都市があります。北部にはオウル(Oulu)、ロヴァニエミ(Rovaniemi)などの町があります。

(元地図はGoogleから拝借して、都市名書き加えました)
でもヘルシンキの知名度は圧倒的で、事実ヘルシンキは他を圧する大都会です。フィンランドの人口500万人のうち、55万人がヘルシンキ市に住んでいて、40万人がヘルシンキ周辺に住んでいます。ヘルシンキの街は政治区分上のヘルシンキ市だけには収まらず、近郊のエスポー(Espoo)・ヴァンター(Vantaa)と一体になって首都圏を形成しています。都市圏とはいっても東京や大阪のように市街地がずっと続くのではなく、森と畑の中に島のように街が浮かんでいる感じです。エスポー市の一番ヘルシンキ寄りにオタニエミ(Otaniemi)という場所があります。ヘルシンキ工科大学はここにあります。ヘルシンキ市内からバスで30分です。 因みにNiemiは岬という意味で、Otaniemiは"Ota岬"ということになります。

ヘルシンキ市内にはそこそこ古い(100年くらい?)建物もあるのに比べて、エスポーは全てが新しい街です。いわゆる市街地や横丁のようなものは存在せず、どこに行っても似たようなスーパーと住宅地が並んでいます。一応大きな街(というかショッピングセンター)と言えそうなのは、鉄道駅の近くにあるレッパバーラ(Leppävaala)とヘルシンキ市境近くのタピオラ(Tapiola)です。国鉄にはEspoo駅がありますが、これは先述の三つとは離れた場所にあります。Espoo駅一体はEspoon Keskus(エスポーの中心という意味)と呼ばれるらしいですが、歩き回った限り特に面白そうなものはありませんでした。これにラハティ(Espoon Lahti・エスポー港。因みにフィンランドには別のLahti市もあります。) とMorbyを加えて五つの中心、と市の広報の人が言っていました。一応五つとも回ってみたのですが、特にユニークなお店やレストランがあるわけではなく、生活に必要そうなチェーン店が淡々と並んでいる感じで面白みには欠けます。特にレストランの選択肢はかなり貧弱ですし、遊び場所もありません。でも街は広々としていてきれいで、散歩コースには事欠かず、道路網も整備されていて、これも一つの街のあり方なのかな、と思います。ここは住むための街であって、生活に+αが欲しければヘルシンキを訪れればいいのです。車でも電車でも20-30分で到着します。ただ、外からわざわざ訪ねる意味はあまり無いかもしれません。

交通機関(バス・電車)

うちは大学まで4,5キロ、ヘルシンキまで10キロなので、電車やバスに乗ることになります。電車は元々長距離の路線が近郊輸送も兼ねてる感じですが、ちゃんと快速と普通があってどちらも15分に一本くらいの割合で来ます。うち(Leppävaala)からヘルシンキまでは快速で12分です。
大学(Otaniemi)は高速沿いではあるのですが、電車はまだ通っていません。そこで、ヘルシンキからでも家からでもバスに乗ることになります。こちらは10分に一本はあるようです。(大学に向かうバスは102,103で、ヘルシンキ中央駅から少し離れたKamppiから発車します) 電車・地下鉄が東京や大阪ほど発達していない分、バス網が張り巡らされています。冬は当然積雪がありますが、バスも電車もほぼ時間通り運行されます。なお、将来はOtaniemiを通ってTapiolaまで地下鉄の延伸計画があるようです。
あとヘルシンキ市内の交通にはトラム(路面電車)が使えます。停留所がはっきりしている分、バスより乗りやすいと思います。トラムが走るのは旧市街中心で、大学で暮らす分にはさほど関係無いでしょう。

運賃制度は日本のものと大きく異なります。切符は一時間(Helsinkiで買った場合)ないし一時間半(Espoo・Vantaaで買った場合)有効で、その間であれば乗り換え自由です。切符は電車の車掌・バスやトラムの運転手・あと大きい駅にはある自動券売機で買えます。駅に自動改札は無く、トラムは全てのドアが開きます。また電車で車掌さんが検札することは普通無いので、切符を持たずに乗ることもできます。でもたまに機動改札の係の人が乗ってきて、有効な切符を持っていないと罰金を払わされるので注意しましょう。有効期限の時間は切符に書いてあるのですが、電車やトラムの場合は乗っている最中に有効期限が切れてもアウトだと思われます。気をつけましょう。(バスの場合は運転手さんが乗車時に全員チェックするので、乗車時に有効であれば無問題です)
電車は車掌が回ってくる車両と回ってこない車両があって、後者には"No Ticket Sale"のシールが貼ってあります。気づかずに切符を持たずにこの車両に乗ってしまうと、車掌さんが来ないので永久に切符を買えません。トラムの場合は、最前部のドアから乗って運転士から切符を買えます。
バスは初めのうちはとまどいました。まず、バスの方向幕に番号しか表示されていないので、下調べをしっかりしてないとどれに乗っていいかさっぱり分からない。またけっこう肝心な情報である方向が示されてないので、下手すると反対に連れて行かれます。(バス停には行き先が書いてあるので、それを頼りに乗ります) あと、バスはバス停で手を挙げないと止まってくれません。タクシーじゃないんだから…と思うのですが、色んなバスが来る停留所ではそっちの方が効率がいいのでしょう。さらに、バスの中では案内放送はありません。バス停の名前はバス停の黄色い看板に書かれていますが、とても小さい字なのでバスから読むのは絶望的です。(というか初めの一ヶ月間気がつきませんでした) というわけで正しく目的地で降りるのは至難の業です。初心者にとって正しい解決策は、運転手さんに路線図の地図を見せてお願いしちゃうことです。時々英語が通じなかったりしますが、大抵ちゃんと教えてくれるでしょう。この命綱になる地図は、ヘルシンキの地下鉄駅近くの切符売り場やバスターミナルで手に入ります。

運賃はHelsinki、Espoo、Vantaaの3ブロックに分かれていて、1ブロック内を旅行する場合は2ユーロ(Vantaは2.2ユーロ)、2ブロック以上移動する場合は3.4ユーロです。(2005年現在) うちから大学はEspoo内での移動なので2ユーロ、うちからヘルシンキに行くのは3.4ユーロです。これは1ユーロ\140で換算するとかなり高いですね。(初乗り280円・街まで\480) でもヘルシンキ住民のためにはTravel CardというICカードがあって、これを用いるとブロック内1.7ユーロ・ブロック外2.9ユーロと多少ましになります。(初乗り210円・街まで410円) さらにICカードは定期券の機能も持っていて、Espoo市内の一ヶ月定期券を買うと当然Espoo市内は乗り放題で、一日1.3ユーロの計算になります。これならまぁ許せるかな。 Travel Cardへのチャージや定期券の購入は、町中にあるR-Kioskiって売店でできます。クレジットも使えます。
バス路線は複雑に入り組んでいて、目的地への経路を自分で探すのはなかなか大変です。でもインターネットにつながれば、なかなか使いやすい検索サイトがあります。http://www.ytv.fiがそれで、現在地と目的地を入れて、「検索」を押すと最適なルートを検索してくれます。目的地は住所・駅名・スポット名などが使えます。後述するIkeaというお店の場合は、"Ikea"と入れるだけでokです。完全な住所でなくても、一部でもいいし、またäはaと入力しても候補を示してくれます。

食べ物・着る物・電化製品を買う (Selo・Prisma・K City Mart)

うちは駅から5分くらいのところにあるのですが、駅前に大きなショッピングセンターが出来ました。Selloって言います。北欧最大級と言うだけあってさすがに大きいです。(日本の基準ではそうでもないけど…) SelloにはPrismaっていうスーパーがあって、これは確かに大きいです。缶詰や乾燥食材が充実していて、種類もいろいろあります。ただ野菜はそんなに多くなくて、出来合いの総菜とか弁当みたいなものも無いです。もう一つK City Martてのもあるけど、Prismaの方が大きくてちょっと安いみたいです。売ってる食材とか食事については後述します。
スーパーのシステムは日本と少し違う点があります。野菜や菓子パンは量り売りで、自分で袋につめて、近くにあるはかりに乗せます。野菜やパンの看板には番号が振ってあって、番号を押すとシールが出てきます。これを自分で袋に貼って、準備完了です。 レジでは自分の運んできた品物をベルトコンベアーに自分で乗せます。レジの人は会計をして、そのままベルトコンベアーの別の端に流します。それをまた自分で袋詰めして、買い物終了です。会計は10ユーロ以上だとほぼクレジットです。あと銀行のデビットカードも使えるみたいです。
お酒は軽いもの(アルコール度数の低いビール)はどこでも売っていますが、それ以上の物は専門の酒屋で買います。ビールは一本1.5-2ユーロ程度ですが、ワインやウィスキーは税金のせいでけっこう高いです。
そういえばセブンイレブンのような24時間営業のコンビニはありません。(スウェーデンではStockholmでもGöteborgでも見かけました) 代わりに、R-Kisokiっていう売店がそこかしこにあります。ここではペットボトル・ガム・キャンディー・タバコ・ビール・コーヒー・場所によっては菓子パン・新聞・週刊誌・宝くじ(?)などが買えるほか、プリペイド携帯のカードやバスや地下鉄のためのICカードへのチャージ・定期券の購入ができます。クレジットも受け付けてくれるので至って便利です。ただ、日本のコンビニにあるような軽食はありません。場所によっては簡単な食材(牛乳・チーズ・ハム・冷凍食品)を売っていますが、その場で食べれるようなものはありません。またこれはフィンランド全般に言えるのですが、飲み物はコーラ・スプライトの類かミネラルウォーター・ジュースしか売っていません。緑茶はともかく紅茶やコーヒーをどこでも買える日本とはずいぶん異なります。

衣類はH&M・Seppäläが安めです。(でもすぐ伸びます。特にH&M!) StockmannとかSolkosなどのデパートもすごく高くはないのですが、かっこいいな、と思ったらフランスやイタリアのブランドでとんでもなく高かったりします。 携帯はそこかしこにあるけど、全部の回線をまとめて提供してるとこはないみたいです。Docomoの電話はDocomo、みたいに、Soneraの電話はSoneraのショップで契約します。これと別に本体はどこで買ってもいいです。電化製品は日本の電気屋みたいなお店はありません。でも一通りはスーパーでも買えるほか、Kammpi、Leppävaalaなどに専門店があります。電圧が日本と異なり200Vなので、必要な物があれば基本的にこれらのお店で買うのがいいと思います。ただ、うちの場合は必要な物は初めから全部揃っていたので、まだ何も買っていません。

調理器具・皿・家具(Ikea・Arabia)

Prismaで一通り必要な物(食品・調理器具・皿・洗剤・タオル・簡単な家具)は揃うのですが、色々な家具・調理器具その他が見たければIkeaに行くのをお勧めします。場所は駅前とかではないので、先ほどのytv.fiで目的地"Ikea, ESPOO"で検索してみて下さい。
Ikeaはスウェーデン発祥の家具メーカーで、とにかくお店が大きくて安いのがポイントです。白・白木メインでそつがなく無印良品っぽい感じもしますが、一ひねりしてあるものも多いです。すごく安っぽくはないものの、あまり高級感も無いかな。でも学生には十二分です。事実、僕の家に予めそろっていた(=前の人たちが置いていった)調理器具もIkeaのものが多かったです。
Ikeaよりは上等な皿とか鍋とかが欲しければ、Arabiaの工場兼ショップに行ってみるのがいいかもしれません。B級品が普通の品物の3割引くらいで売られています。ヘルシンキ中心駅から6番のトラムで終点まで乗っていけばいいです。ytv.fiで検索するならArabian Keskusです。ただ、B級品以外の普通の品物は、Prismaの方が安かったりします。Arabin Keskusで買うメリットは、Arabiaの包装紙やシールでラッピングできることかな。セルフサービスですが…