石の中の精霊

ケルトの宗教では、自然界のすべてのものは固有の精霊を持っている。木、泉、小川、山、岩のそれぞれが、聖なる力を宿している。これらの古代の謎は神話の中に根付いている。そして、生物が魔法で石に変えられても、精霊は生き続け、冷たい灰色の岩の中でねむり続けるのだと、伝説では語られる。これらの直立する石は、巨石時代から永続する象徴である。巨石時代、ドルメン、クロムレック、メンヒルといった石柱が、今に残る土地に聖なる力の中心点としてそそり立っていた。緑のつるの源――命の木 ――はケルトの再生の鍋、治癒と再生を表す聖杯、永遠に新しくなり続ける精霊の象徴である。ケルト人は、生と死が互いに関連している――片方では存在し得ないという神秘を理解していた。赤いケシは夢、眠り、そして死に関連している。赤はこの世と別の世界の色で、超自然を表している。眠る王アーサー(Pen Annwn)、この世と別の世界の王は、ウェールズの山の中で聖なる船を守りながら眠り続けている。世界が危急に瀕した時、アーサーは角笛の音により目覚め戻り来たると、伝説に語られる。

-dolmenn… ドルメン史石墓(直立した数個の自然石の上に、扁平な大岩を乗せたもの、先史巨石文化の遺跡)

-cromlech…クロムレック(円形に置かれた巨大な石柱の一群、有史以前の遺物)

-menhir…メンヒル(石の柱)


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