Brandywine Ferry(ブランディワイン川の渡し舟)

J.R.R.Tolkienは、「The Hobbit」のイラストの大部分を、本文が完成して出版されるかまたは再販されることが決まってから描いた。それに対して「The Lord of the Rings」の絵は執筆中に描かれたが、その大部分は素早くざっと描かれたスケッチ画で、執筆の手助けに使われた。

これらのうち最も初期に描かれ、またTolkienがMiddle-earthのホビットの土地を描いた絵は残念なことにごくわずかしかないが、その一枚でもある絵が、第一巻第五章のBrandywine川を渡るBuckleburyの渡し舟を描いたものである。Frodoと仲間たちはCrickhollowをめざして東へ旅をしている。「The Lord of the Rings」の残りの作品と同様、絵には描かれた日付がないが、明らかに最も初期の本文の直後のものである。竿を持つホビットも紙の上方に別に、とても小さく描かれている。この絵は、現存するTolkienの絵の中で、人間の姿を描いた最後のものである。

☆BuckleburyのBuckleは「留め金、ゆがみ」、CrickhollowのCrickは「筋」


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