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「クレヨン王国の十二ヶ月」 福永令三

 突然ですが今から欠点チェックを致したいと思います。次にあげた二十四の欠点のうち、「自分もそうだ、確かに当てはまる」と思ったものを選んで、その番号を丸で囲んでみてください。さてあなたは何個当てはまりますか?
1.散らかし癖 2.お寝坊 3.嘘つき 4.自慢屋 5.欲しがり癖 6.偏食 7.意地っ張り 8.げらげら笑いのすぐ怒り 9.けちんぼ 10.人のせいにする 11.疑い癖 12.お化粧三時間 13.欲深 14.入浴三時間 15.ホラと自慢 16.常にせかせか 17.かんしゃく持ち 18.めかしや 19.説教好きの反対癖 20.投げやり 21.皮肉屋 22.喧嘩好きの乱暴 23.人嫌い 24.陰気で人の気をひきたがる
ちなみに私は十三個でした。あはは。特に1や10に関してはこっそり自分で天才的だと思ってます。いや、開き直りはいけませんね。何とかしなくっちゃ。さて、これが何なのかというと、クレヨン王国「シルバー王妃と三日間の旅」募集要項の一部です。もうお分かりでしょう、今回の本は福永令三作「クレヨン王国の十二ヶ月」「クレヨン王国新十二ヶ月の旅」です。なんか数年前にマンガ化及びアニメ化されてたらしいんですが、私的に却下です。あれは「クレヨン王国」の名を借りた別物です。というわけで原作紹介。舞台はクレヨン王国。ゴールデン王様とシルバー王妃とカメレオン総理と十二色のクレヨンの大臣たちが治める国です。前者では、王様が、王妃の悪い癖が治らないうちは帰らない、と言って行方をくらまします。それをシルバー王妃がこの世界の女の子、ユカと一緒に、欠点を直しながら探しに行くという話。後者は前者から七年後、欠点がなくなりすぎた王妃が、彼女から吸い取った欠点を持つ十二の野菜と共に、欠点を長所として取り戻す旅に出る、という話。で、前者で直した十二の癖が前述の欠点の1〜12、後者で野菜が持っている欠点が13〜24、ということなのです。どちらの旅も、一月から十二月まで、それぞれの月のイベントがあって一年丸々楽しめます。特に前者は色が重要。月に合った色を着ないとその月の町に入れない、とかね。後者は干支まで絡んできます。
 感想。実はこの本を読んだのは七年ぶり(推定)だったんですが、今読んでみると私の欠点の多いこと。でも、一冊目で反省しても、二冊目でフォローしてあるので、二冊続けて読むのがよろしいと思います。アフターケアばっちり。あと、二冊目はおにぎり軍とハンバーガー軍の戦争があるんですが、おもしろいですね、これ。頑張れベーツル様。うどんに浴衣が着れるのかという問題はさておき、彼は良い人です。ゴマータと竹細工のへびの話とか、道に迷った竜王様とか、消しゴムザルの先生とか、楽しい話でいっぱいです。クレヨン王国シリーズはたくさん出てるんですが、私はあんまり読んでません(「クレヨン王国 月のたまご」シリーズは、私に読むのを挫折させた唯一の本かもしれない・・・だって続きが読みたい気にならなかったんだもん)。というわけでクレヨン王国の熱狂的なファンの方がいましたら是非ご指導ください。
 あー、キューピーさんの歌が頭の中から出て行かない・・・(笑。気になる方は「クレヨン王国の十二ヶ月」にんぎょうの町 をどうぞ)
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