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「ニルスのふしぎな旅」

スウェーデンの女流作家、ラーゲルレーヴが、日本でいうと明治時代に子ども向けに書きノーベル賞を受賞した作品。小人にされたいたずらっ子のニルスが、ガチョウの背に乗って「ケブセカイネのアッカ」という賢い年寄りガン率いるガンの群れと共に、豊かな南部のスコーネ地方から北方のラップランドまで国中を旅する物語。地上から雁の群れを眺めるのでなく、鳥の羽ばたきや顔に当たる風や日の光を感じながら広い空を飛ぶのが、なにより魅力的だ。(偕成社文庫)